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2014Denmark-1 レンガ工場
2014年10月13日(月)デンマーク
9月末から10月にかけて、デンマークに研修に行ってきました。
留守中は何かと仕事や各種連絡など、大変ご面倒をおかけしました。
ご理解いただきお待ちくださった皆さま、
本当にありがとうございました!
今回は主に、
デンマークの伝統的な建材「レンガ」を中心に、
工場や町、建物などを見学しています。
初日に訪れた「Strøjer Tegl A/S」は、デンマークでシェア25%を誇るレンガ工場。
以前は職人の作業だったレンガ工場も、
今は機械化によって工場内にはほとんど人がおらず、
当時700~800個/人だった製造量は、
今では150倍以上、約125,000個の効率化を図っています。
デンマークのレンガは、
1万年以上前の氷河期に氷による圧縮によってできた粘土層から、
粒子の細かい粘土が採取され、カルクの混入量によって土を「赤と青」と分けています。
レンガのカラーは、
①焼く際の、鉄の酸化還元による発色の調整、
②2種類の粘土と砂、マンガンのバランス、
そして焼成温度の厳密なコントロールによって、
豊富なカラーバリエーションを実現し、表情豊かなレンガが作られています。
土地の条件から、北欧や北ドイツでは似たような粘土が採取でき、
イギリスや南の国のレンガとはまた違った色合いになるんだそうです。
64時間かけて温度管理された窯の中で焼かれたレンガは、
時間をかけて乾燥させ、含水率0%、
サイズが安定した色あせない高品質なレンガが作られています。
不純物が少ない、というのもいいとのことでした。
工場以外にも、レンガの町を訪れ、
早朝から「Sorø kunstmuseum」の中を見学させていただきました。
手作りのレンガは、エッジが利いたモダンなデザインで、
クラシックな印象の強かったレンガのイメージが大きく変わった気がしました。
そして後日、このミュージアムを設計した女性にお会いします。
レンガの可能性について、考える日々は始まったばかりです。
2014/9/29 naka