いつまでも誰かが
大切にしたくなる家。
遠くデンマークで訪れた家々は、古い家ほど五感に染みわたるような魅力を備えていました。初めて来たのに「おかえり」と包み込むように温かく優しく、美しく・・・。修繕を加えられながら、愛され続けてきた証のようでした。
日本では、多くの人にとって家づくりは生涯の中で何度も経験できることではなく、大きな決心を持って、決して安くない費用をかけられています。そしてその1軒の家は、延べ何十人もの職人が、時間をかけてコツコツと作り上げた、手作業の集大成です。施主から施工者まで、皆が真剣に向き合った建物が、たった30年で取り壊されてしまうのはあまりにも悲しすぎます。
世界が持続可能な社会へと歩み始めた今だからこそ、安全で快適で、いつまでも誰かが大切にしたくなる、大切にできる家を生み出す手助けをするのは、わたしたち家づくりに携わる者の使命です。