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デンマーク2019-2 privte housesとhygge

2019年6月1日(土)デンマーク, 北欧家具・インテリア・北欧雑貨, 旅行記

デンマーク研修のいちばん楽しみにしているのが、
個人の方のおうちを見せていただくことです。
デンマーク住宅のリアルを感じ、
そして皆さんにもお伝えしたいと思っています。

■24歳 大学生の家

約80㎡の古いマンションを購入してリノベーションし、
今はルームメイトとシェアしながら暮らしているという部屋。
デンマークではご両親が連帯保証人になれば学生でも住宅ローンを組める仕組みがあるそうです。
不動産の資産価値が下がらないため、
貯蓄の一環として家を購入することも普通なのでしょう。

建築を勉強されていることもあり、
部屋はとてもハイセンス。
部屋づくりはスタイルではなく、色や形だと考えているので
多色使いにもかかわらず統一されたカラーコーディネートが
お手本のように素敵でした。

太陽の光が入ることをとても大切にし、
部屋を構成するのが物だけはなく空間全体である、と考えているそうで、
物は本当に少なく、とくに家電が見当たりません。
日本に友人がいるそうで、
折り紙をベースにオーナメントを造ってあったり、
若い方ならではの、インテリアの楽しみ方がちりばめられていました。

家族や友人と過ごす時間、自分を表現したり趣味に費やす時間、
静かにのんびりと迎える休日の朝、など、
お話をするととてもフランクに、
そして24歳とは思えないほど
しっかりと自分の価値観を持っていました。

■60代 エンジニアの方の家

デンマークでは、きちんと維持された建物は価値が上がっていくことは前述しましたが、
この家は、購入当時から37年間で10倍にもなっているそうです!
少し増築をしたこと、リフォームしたこと、それらも重なります。

お子さんはもう巣立っていますが比較的近くに暮らしておられ、
わたしたちのために、今日は集まってくれました。

老後もずっと、ここで暮らしたいとのこと。
ご近所さんも古くから知り合いで、
お正月やクリスマス、その他ときどき集まってホームパーティをしたり、
そんな日々を大切にしていきたいという思いからです。

家族や友人が集まるこの時間こそがhygge。
共働きの社会になってから、自然と男性も家事をするようになり、
いつも当たり前のように、
ご主人が料理を振舞ってくれている気がします。
家族をベースにした国だからこそ、
家族を中心にした時間の使い方が社会の中で共有でき、
当たり前のことが当たり前にできるのかもしれません。

この日帰省してくれた息子さんたちは30代、20代でしたが、
大学で自分が勉強していること、仕事で専門としていること、
それが世の中にどう生かしていけるのかなど、
本当に明確な目的意識を持たれていました。
前日にわたしたちが見てきたこと、感じたこと、
それについてのディスカッションができるのです。
嫌味なく、ひけらかすでもなく、自分の立場で意見が言えるのです。

■60代、エンジニアの方の家

1958年に建てられた家は、当時は118㎡と日本の家と変わらないサイズだったそうです。
ここに来る前に住んでいた家は、庭が広くて管理が大変になり、
引越しを決意されたとのこと。
増築して166㎡と広くし、ロフトや地下などの収納庫をサイズアップさせ、
天井にも30㎝の断熱を施し、ロフトも快適に過ごせると言います。

この日の最後の訪問だったこともあり、
夕方からワインを開けて、家のこと、わたしたちのこと、犬のこと、
他愛もない話ですが、皆が楽しくゆっくりと過ごしました。
しばらくして「これがhyggeよ」と。

なんだかとても気持ちいのです。
何もしていないし、何もがんばらず、
接待だ来訪だという「棲み分け」もなく、
フラットに時間を共有して「楽しかったね」という感じ。

■hyggeって

もしかしたら人見知りの方もいらっしゃるでしょう。
外国の方だから、言葉も全部が伝わるわけではないから、
程よい距離感が生まれたのかもしれません。
でも、どの家の方もとても親切で、温かく、
この時間を一緒に楽しまれているのかな、と思えて
こちらもうれしくなるのです。

hyggeっていいでしょ?

この笑顔がいつまでも心に残ります。

2019.5.30
naka