スタッフブログBlog
古き良き建物と共に。
2015年6月2日(火)リノベーション, 北欧家具・インテリア・北欧雑貨, 建築現場から, 水前寺リノベ
造作工事が着々と進む、熊本の水前寺リノベ。
既存の構造と、リノベーションによって新たに表現したい状態と
どのように折衷していくか、
脚立に上り天井を間近に、
膝と膝ならぬスケールとスケールを付き合わせて
大工さんと打合せです。
入れ替えた窓からのぞく風景も、
相変わらず情緒的です。
先日、福岡市の鳥飼でも
とても美しい、古い戸建てのリフォームのご相談をいただき、
お手伝いさせていただきました。
材料やディテールまでこだわって作られた、
とても立派な建物でした。
40年の時を経てもなお、凛とした気品を失わない和の内装に
既存の風合いを崩さないよう、
北欧の現代的な照明器具や塗装や無垢の床材など、
新しい家族のお好みのテイストを調和させていきました。
本質的で機能的な、和と北欧のミックスでした。
流れた時間の長さにかかわらず、
毅然として美しい佇まいの建物は、
当時の思いを引き継ごうと、
保存の意識を呼び覚ましてくれます。
そしてそんな家々は、
住宅屋である以上、完成時よりもむしろ数十年後が勝負だと、
わたしの心を動かします。
ファッションではない、風景のひとつを担う建物を、
少しずつ大切に残していきたい。
古き良き建物と共に。
naka