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持続可能な「じぶんち」

2016年2月5日(金)Husetのエコ, ひとりごと

恒例の神戸でのミーティング。
デンマークファミリーハウスグループの活動です。

継続して検討しているHPのリニューアル検討、
そして今回のagendaは「持続可能な家」について。

Husetでもデンマークの建材をご提案し、ご採用いただいておりますが、
そのメーカー各社、パンフレットにもHPにも、
持続可能な商品であることが冒頭でしっかりとアピールされています。

そこで、グループでも今後は、
「持続可能な家」を提供しているということをしっかりと打ち出していこう!
というアイディアが出ました。

ただ、残念なことに、
日本では我が家が「持続可能な家である」ということが、
購入検討の材料に加えられ、住宅会社を選ぶ決め手となることは
まだほとんどないとも言えるでしょう。

「地球の温暖化対策」とか「COP」とかは聞いたことがある。
でも「じぶんち」には結びつかない。

「持続可能な家」とは???
そしていつになったらピンとくるのか???

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2020年までに新築住宅の断熱基準はぐっと厳しくなります。
消費エネルギーの少ない家を増やすことで、
家庭から排出されるCO2量を削減することができるからです。

義務化されても、断熱基準が上がった、快適性が上がった、
そのうちそこまでは認知されるかもしれない。
でも同じスピードで、
CO2のこと、温暖化のことまでは浸透しないんじゃないか・・・。

省エネな家は、平たく言えば確かにエコですが、
2、30年が寿命となる家、建材であれば、
その頃にまた大掛かりな工事が必要になります。

・・・どうも、このあたりにカギがあるような気がしています。

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「メンテナンス費用(リフォーム費用)っていくらくらい?」

自分のお財布はとっても切実に大切なものです。
だからこそ、教育や医療、保険のように、
もっと長いスパンで「じぶんち」のお財布を考えてみる。

寿命の短い材料を当たり前のように採用するということは、
数十年後に大掛かりな工事を覚悟することとイコールだも言えます。
既存の家に対し、また材料を作る、運ぶ、加工する、
そのために燃料が使われ、工場が動いてCO2が排出され、
さらには既存のものを処分するためにも同様のことが起こるのです。

そしてその家は、リフォーム費用がかさむ上に、
もしかしたら断熱不足でランニングコストも結構かかっているかもしれません・・・。

古くなっても上質な空間と美しい外観は、
住まい手の心を豊かにしてくれるものであり、
しっかりとした断熱は、
日々の暮らしをより快適に、動作の可能性を広げ、
ランニングコストを減らしてくれるバックグラウンドとして欠かせません。

確かにイニシャルコストとして、
ある程度の費用を家に投資してあげる必要がありますが、
それは同時に、将来の余計なリフォーム費用をかけない、
ふつうに暮らしながら消費エネルギーを減らす(光熱費を減らす)、
つまりはCO2量を削減し、環境に貢献しているということなのです。

おそらく一生に一度、
大きな決意のもとに建てる「じぶんち」。
知らないだれかのために、イマイチピンとこない環境意識を高めるのではなく、
自分の暮らしに厚みを増し、
時間をかけて美しさを増す家への誇りに、
未来の社会でも胸を張れる自信をプラスしてあげたい。

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温暖化はテーマが大きすぎるけれど
本当に本当に大変なことで、
大きいからこそ国や大企業だけがやってすむ問題ではないのです。

環境への配慮と経済成長、社会的豊かさ、
それらがバランスよく満たされるポイントこそ持続可能な発展であり、
その中でいつまでも誇らしく佇む愛おしい「じぶんち」こそ、
「持続可能な家」と言えるのではないでしょうか。

naka