施工事例Case

家の中も、庭も、まるでずっと前からここにあったかのように——。
新しいのに懐かしい、そんな佇まいで穏やかにこの地に溶け込んでいます。
建物概要
- ご住所:
- 福岡県福岡市
- 竣工年月:
- 2025年8月
- 延床面積:
- 116m2
- ご家族構成:
- ご夫妻、お子様1人
親や親族から受け継いだ土地に古い家が残っていたとき、多くの場合は建て替えを考えるかもしれません。けれど、住み慣れた部屋や馴染みの景色、そこで過ごしてきた時間に目を向けると、これまでの暮らしを大切にしながら新しい住まい方を考えるという選択も見えてきます。
「長丘の家」の家づくりも、そんな時間から始まりました。打合せを急げば、もっと早く完成することもできたでしょう。けれどこのプロジェクトには、近道ではなく、回り道が必要でした。揺れ動く気持ちと丁寧に向き合いながら、家族にとっての答えを少しずつ見つけていく時間が。そして長く暮らしてきた古い家は、まるで家族をそっと見守るように、静かに問いかけているかのようでした。そんな声に耳を澄ませながら、家づくりはゆっくりと形になっていきました。


坂道の途中にある敷地には、大きな三角屋根の平屋をベースとした住まいを計画しました。将来ご夫婦ふたりの暮らしになっても、無理なく心地よく過ごせる大きさです。高気密・高断熱の室内からは、テラスドアや大きな出窓の向こうに木々や草花に満ちた庭をつなげ、部屋との関係性も大切にしながら検討を重ねました。
室内には、お施主さまがこれまで大切に集めてきた雑貨や家具が並びます。どれも物語をもつものばかりです。今回完成したこの家も、そのコレクションのひとつとなり、まるでずっと前からここにあったかのように、この場所に自然に馴染んでいます。長丘の家というプロジェクト、それはこの場所で重ねられていく物語の、続きの始まりなのです。



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